マンションを売却して利益がでた場合、翌年に確定申告を行い「譲渡所得税」を納めます。
譲渡所得税額を確定するためには、建物の「減価償却費」を知る必要があります。
減価償却というのは、わかりやすくいうと「経年劣化した分を資産価値から差し引く」というものです。
この記事では、「減価償却」の計算方法についてわかりやすく解説していきます!
マンションの「減価償却」計算のポイント
✔︎マンション購入代金のうち、減価償却を行うのは建物のみ
✔︎マンションの償却率は、建物の耐用年数によって定められている定額法の償却率を使用する
✔︎建物の価格がわからない場合は、消費税から逆算して計算することができる
建物の減価償却費の計算方法
土地とは違い、建物は劣化するため、経年劣化分を「減価償却費」として資産価値から差し引きます。
建物の減価償却費は、以下の式で求めます。
減価償却費=建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数 |
計算式中の償却率は、建物の用途や構造、耐用年数で異なります。
マイホーム用のマンションの場合は、
通常の建物の耐用年数(=47年)の1.5倍の年数(=70年)の償却率0.015を用いて計算します。
マイホーム用マンション(RC造)の耐用年数と償却率
構 造(用途) | 耐用年数 | 償却率 |
鉄筋コンクリート造(非事業用) |
70年 |
0.015 |
---|
(参考:国税庁「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」)
ではわかりやすく、例を挙げて計算してみましょう。
<例題でスタディ!>
・築年数は17年です。
・購入代金は3000万円(土地1800万円・建物1200万円)でした
上記のご夫婦の場合、減価償却費の計算は以下のようになります。
減価償却費= | 建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数 |
1200万円 × 0.9 × 0.015 × 17年=275.4万円 |
減価償却費は275.4万円
となり、
減価償却後の建物の価格(※1)は
1200万円 − 275.4万円 = 924.6万円
となります。
(※1)譲渡所得税の計算でいうところの「建物の取得費」です
まとめ
以上、「初心者のための「減価償却の計算」レッスン 〜中古マンション編〜」でした!
確定申告や譲渡所得税については、別記事で詳しく解説していますので、よろしければそちらもご覧ください。
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